過食症を克服した一児の母の体験記

摂食障害(過食症)になり、悩み苦しみもがいた体験を綴っていきます。

はじまり

豆をすべて食べ尽くしてしまったことが信じられなくて呆然としていました。残るのはお腹が膨れた感覚です。胃の中に食べ物がたくさん詰まった感覚で、それは私にとって相当久々なものでした。食べているときはただただ夢中で、口の中に広がる甘味に没頭していました。一気に地獄に突き落とされるよう気分になり、「なんで食べてしまったの??」「こんな甘いもの食べたら体重すっごく増えちゃうよ」「私はアホ、、」食べてしまった自分を責めました。実際はスイーツより甘さ控えめのただの豆なのですが、その時はこの豆がとんでもなくカロリーの高い砂糖の塊のように思えたのです。今大量に食べてしまったものをなかったことにしたい、いや、しないといけないと私は焦っていました。早く出さないと体がカロリーを吸収してしまう。どうしようと考えついた先は下剤でした。

私は引きこもりをしている間、便秘がひどくたまに下剤を使っていました。とても頑固な便秘で規定量では効果がないことがあり、1度規定量より1粒だけ多く下剤を飲んだことがあります。その時はあまりの腹痛に悶え、冷や汗をかき、もう少しで意識が遠のくのではないかという程でした。何度もトイレに行き、腹痛がようやく収まった頃は脱水状態だったと思います。お腹の便がすべて排出されたんだと思います。その後、体重を計ると見事に減っていました。下剤を飲む前から2キロくらいは落ちたと思います。一気に痩せたことにすごく感動して、異常ですが、苦しんだかいがあったと、、馬鹿なことを思っていました。ただ便が排出されただけで身体は細くなったわけではないのですが、当時は体重計の数字が全てでしたから、減った数字に満足していました。

この経験を思い出し、下剤を使用したら食べたものがすべて出てくれるんじゃないかと思い下剤を多めに飲みました。「これでチャラだ」と安心していました。実際は下剤で出したとしてもカロリーはほとんど吸収されるのに変わりないのですが。